シリーズ「ちょっと知りたい」Vol.5。最強のツーリズムは何か?それを満たす場所は?モトクラシーは旭川市の隣町「鷹栖町」に注目しています!
ツーリズムは数あれど
エコツーリズム、アドベンチャーツーリズム、ヘルスツーリズム、etcetc...
実に数多くのツーリズムが、世界中で開催されている訳ですが、今も昔も最強のツーリズムは「フードツーリズム」と言って間違いありません。
「食」がテーマのフードツーリズム。
必然的に「食の生産地」がアドバンテージを持つということは、誰もが想像できることでしょう。
例えば、フランスのボルドー。イタリアのトスカーナ。
ご存知、ワインの一大生産地。これらの街は、世界各国からワインの愛好家が訪れる、観光地としても栄えています。
注目すべきは、観光地になるためにワインの生産を始めた訳ではないということ。
一生懸命にワインの生産を続けていたら、気付いた時には観光地になっていたというプロセスです。
このように、農業が強い地域は、そのまま観光にも強い地域になる可能性を秘めています。
ツーリズムの世界では常識と言っても過言ではない、歴史が証明している事実なのです。
農業の町「鷹栖町」
旭川市の西隣に位置する、北海道上川郡鷹栖町。
基幹産業は?と問われたら、ほぼ100%に近い町民が「農業」と即答することが約束されている、まさに旭川エリアを代表する「食の生産地」の一つです。
お米がたくさんとれます。野菜も数多くとれます。トマトジュースをはじめとした、加工食品を作っています。ブランド牛も生産されています。食肉処理施設があって、ジビエ料理が楽しめます。ブルーベリーやハスカップなど、果樹栽培も行っています。閑散期の冬にはハウスで椎茸を栽培しています。
とにかく、鷹栖町には「食」に関する話題が事欠きません。
何か可能性を感じませんか?
距離とコミュニティの相関関係
鷹栖町の生産者さんたちに、この町の魅力は?と、質問をしてみたところ、「隣人との距離が近い」との回答を得ることができました。
仲間意識が強くて、互いに助け合う気持ちがとても強い町。
「鷹栖町にいれば何でも揃う」と話す方もいらっしゃいました。
地域コミュニティの「近さ」がこの町の特徴です。
テレワークの普及をはじめとした、ソーシャルディスタンスが求められる昨今。それ以前から、密な人間関係を煩わしく感じる人は増えていたのかもしれません。
どこにいても働ける。どこにいても暮らしていける。そんな生き方が今後の主流になっていくことを「時代の流れ」と言ってしまうことは簡単なことでしょう。
その一方で、鷹栖町で今も昔も変わらない地域のつながり。コミュニティの深さ。次世代に託す想いなど。
聞けば聞くほど、やっぱり田舎っていいな、人と人との距離が近いことは素敵だなと、素直に感じるのです。
物語がツーリズムに価値を足す
農業大国が、観光立国に成長していった理由は、単に「食」の「質」が高かったというだけではありません。
そこの暮らし。そこのコミュニティ。そこで代々継承されている技術や想い。
その土地に関わる人々が織りなしてきた「物語」にツーリズムの価値が付加されていくものです。
鷹栖町でも物語の足跡をたくさん見つけることができました。
地元町民に忘れられることなく、物語を感じられる場所や場面が、暮らしの中に残されていくことを願っています。
農業が強い。
人のつながりも強い。
そう遠くない将来、鷹栖町がこのエリアを代表する一大観光地となっていたとしても、私は驚きません。
可能性を感じた2021年「地元愛ツアー」の様子も、どうぞご笑覧ください。
こちらのコラムの内容をフリーペーパー Vol.8で紹介させていただきました。
東京から鷹栖町に移住してきたNozomi Ashizawaさんの素敵な写真にもご注目を。
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