シリーズ『美味しいものたべたい』Vol.5。旭川の銀座商店街で、地域によりそいながら人気のいちご大福を売る老舗「あさひ餅店」さんについて。
旭川の老舗もち店
ひと口かじると、いちごの果汁がじゅわっとあふれ出す。
そのジューシーさたるや、まるで小籠包のよう。
ちょっとした行列ができてしまうくらいおいしい「いちご大福」を売っているお店が、旭川の古い商店街にあること、ご存じですか?
旭川の「商店街」といえば、買物公園通にある「旭川平和通商店街」を思い浮かべがちですが、他にも「旭川・銀座商店街」という商店街があります。
場所は、旭川中心市街地の東側。
赤い鳥居が立ち並んでいるのが目印です。
銀座商店街は3つの市場からなり、今回ご紹介する「あさひ餅店」は、第一市場に昭和32年から店舗を構えています。
正直、初めて来た方にはちょっとわかりにくく、ちょっと入りづらい場所かもしれません。
でも、ほんの少し勇気を出して薄暗い小路を進むと、大きく「あさひ餅店」と書かれた看板が目に入るはず。
売り切れ必至のいちご大福
あさひ餅店さんは、創業以来ずっと同じ場所で営業していて、現在は2代目の村岡さんご夫妻と3代目にあたる息子さんが切り盛りしています。
ケースの中には所狭しと、大福やすあまなどの和菓子が並べられ、ついつい目移りしてしまいます。
どれも魅力的ですが、もし「いちご大福」があったらラッキーですよ。
販売される期間は基本的に1月~7月頃。
作れる数に限りがある一方で、どんどん売れてしまうので、いつも午前中には売切れてしまうのだそうです。
私・カワノが10時ごろに伺った際には、平日にもかかわらず既に人だかりができていました。
このいちご大福の一番の特徴は、果肉がびっちり詰まっていること。
一般的ないちご大福だと、ひと口でいちごにたどり着くことは至難の業ですよね?
一方、あさひ餅店さんのいちご大福は、どんなに小さいひとかじりでも問題なしです。
あんこの甘さといちごの酸っぱさがいい具合に調和し、あっという間に食べ終わってしまいます。
あさひ餅店さんで作っている和菓子は添加物を使っていないので、買ったその日のうちに召し上がってくださいね。
地元で永く愛される理由
私が取材に訪れた日も、帯広のカップルがあさひ餅店さんのいちご大福を買いに来ていて、その人気ぶりがうかがえました。
いちご大福の人気に火がついたのは、チームナックスでおなじみの「ハナタレナックス」というテレビ番組で取り上げられたことがきっかけとのこと。
そういえば、HTBつながりなのか、天井にonちゃん・okちゃんがいました。
これらの飾りは、村岡さんのお母さんが地域のお祭り用に一つひとつ手作りしたのだそうです。
近隣老人ホームの入居者の方々にも作り方を教えているとのことで、「皆さん喜んで作ってくれるんだ」と笑顔で話してくれました。
地域で長くお店を営むためには、「よいもの」を提供し続けるのは当たり前。
地域の一員としての役割を担い、地域にしっかり根付くことが必要なのだと考えさせられました。
モトクラシーも、地元の暮らしを紹介するローカルメディアとして、自分達が地元を愛するのはもちろん、地元の方々からも愛される存在になれるよう、日々の仕事に丁寧に取り組んでまいります。
フリーペーパー取材後記
5月頃取材にうかがった際、村岡さんのお母さんは、本当に優しく丁寧に対応していただきました。
昔話やお祭りの話をしてくれる度に浮かべてくれる笑顔に、とても癒されたことを覚えています。
ただ、残念ながら顔出しはNGとのことなので、お母さんの笑顔をこのブログで載せることができません。。
今回のコラムを読んで、少しでも「いちご大福を食べたい」「笑顔に癒されたい」と思ってくださった方。
是非、実際に旭川に来て、銀座商店街まで足を運んで、村岡さんに会いに行ってみてくださいね。
いちご大福はもちろん、先日食べた草もちも優しい味でした。
次はすあまを買いに行こうかと。
▼こちらのコラムもおススメ▼