結論「何もない。訳がない」
地方創生でも観光振興でも。まちづくりでも移住政策でも。常に最初に語られるテーマが「地元に何もない」問題です。
冒頭、結論で一刀両断させていただきましたが、「何もない町」を見つけることは不可能ではないでしょうか。言うまでもなく「何もない」所に人は暮らしていないからです。「何かがあるから」人はそこに暮らしていると言い換えることもできるでしょう。
ところが、、、
私が観光業界に飛び込んだ15年以上前から。日本全国津々浦々で。この「何もない」問題は、常に地元課題の関心事として語られ続けてきた歴史があります。地元の魅力を見つけよう!再発見しよう!生み出そう!といった、とっても楽しいワークショップやイベントが、毎年どこかで行われていることも、ずっと変わらない流行り事の一つです。
個人的な興味・関心として、海外でもこのようなムーブメントが起きているのか調べてみたいです。例えばアメリカのようなビジネス社会で。例えばフィンランドのような教育環境で。例えばタイやベトナムなどの新興国で。「地元に何もないから見つけよう!」という話題が生まれているのか?詳しい方がおりましたら是非とも教えてください。
閑話休題。
私が旭川市に移住してきたのは2011年のこと。東日本大震災を機に、生まれ育った札幌市、、、ではなく旭川市で仕事が見つかり移住してきました。その時に「地元に何もない」という言葉を何度も耳にした記憶があります。この体験を基に生まれたアイディア・ブランドが「モトクラシー」です。
皆さんに知っていただきたいのは「モトクラシー」が、何かを見つけよう!発見しよう!生み出そう!というアプローチで始めた活動ではないということ。
私は「絶対、何かある!」と、とっても楽観的に考えて、旭川市でツーリズムの仕事を始めました。繰り返しますが「何もない町」を見たことがないからです。事実、10年間でこの町の魅力を沢山知ることができました。見つけた訳でも発見した訳でも生み出した訳でもありません。元々あったものばかりです。
新たに生み出されるモノの魅力もありますが、私は元からあったモノに価値を感じます。自然も文化も産業も。地元には素敵なモノが本当に沢山あるものですよ。
ツーリズムの力で地元の魅力を伝える仕事は本当に面白いです。若い世代の人たちにも、この仕事を担っていただきたいと切に願っています。もし、「私の地元には何もない」と思っている人がいるのであれば、声を大にしてお伝えしましょう。
安心してください。
何もない町なんてありませんよ!
【代表社員】

林 和寛(はやし かずひろ)
「ない」のではなく「気付いていない」が正しい表現かと。まだまだ見つかる地元の魅力。この仕事、楽しみが尽きません。
【社員からのレビュー】

小川 茉奈恵(おがわ まなえ)
生まれ育ちも北海道旭川市。地元っ子です。いやぁ、この仕事をするまで地元には何もないと本気で思っていました。この仕事のお蔭で休日に友人とどこに行くか悩むことはありません。