シリーズ『美味しいものたべたい』Vol.27。料理も旨い。酒も旨い。店員さんのおもてなしは格別。一度行ったらファンになってしまうこと間違いなし。旭川市のサンロク街に佇む素敵なお店「和食居酒屋 まるにせきぐち」さんについて。
オンライン飲みのよさ 店飲みのよさ
自分好みの料理とお酒をテーブルに並べて、iPadをセットして。
全員がこちらを見つめる画面や、発言するタイミングに少し戸惑いつつも、近況や他愛ない話に花を咲かせることができるオンライン飲み。
対面での飲み会が難しいこのご時世に、とても手軽にコミュニケーションが取れる手段として一気に普及しましたね。
遠方の友人が多い私としては、「もっと早くやっておけばよかった」とちょっと後悔しています。
その一方で、オンライン飲みをやればやるほど、しみじみ感じることがあります。
お店選びに時間を割いて、ちょっと迷いながらたどり着き、店員さんのおもてなしに心温め、頭を付き合わせてメニュー選びに勤しみ、冷えたビールで乾杯したら、あとは野となれ山となれ。
そんな、かつての飲み会がやっぱり懐かし恋しくなるのです。
そして、折角飲み会をするなら、お酒や料理はもちろん、空間や雰囲気にだってこだわりたい。
今回は、飲み屋さんの新規開拓が苦手な我々モトクラシースタッフが密かに見つけて即座に気に入った「和酒居酒屋 まるにせきぐち」さんをご紹介します。
まるにせきぐち ココがいい
JR旭川駅から北へ徒歩で約10分。
まるにせきぐちは、居酒屋やスナック、バーがひしめく、いわゆる「サンロク街」の一角にあります。
暖簾をくぐって階段を上ったら、とびきり笑顔の店員さんがお出迎え。
はい、ここで早々にモトクラシー的イチオシポイント。
その1 店員さんのおもてなしが最高
飲み会をするにあたり、誰と飲むかが重要なのは言わずもがな。
空間を共にして言葉を交わす、店員さんだって、その一員だと思うのです。
まるにせきぐちの皆さんは、店長の山田さんをはじめ、おもてなし精神の塊のような方々ばかり。
注文のやりとりすら、楽しくなってしまいます。
温かみのあるメニューには、旬のものから定番ものまで、なるべく地元のものを使った料理がずらっと並びます。
イチオシポイントその2
料理も酒もただただ美味
こちらのお刺身は、玉手箱のような演出もさることながら、どのお魚も本当に旨いのです。
目でも楽しんだうえ、しっかり味わえる贅沢な一品です。
贅沢さで言えば、こちらのウニ握りも負けてはいません。
生ウニは塩で、焼きウニはタレで。一口含めば、どちらも幸せが口いっぱいに広がります。
これがまた日本酒と合う合う。
お好きな銘柄や地域がある方はどうぞ、店長選りすぐりのラインナップからご指名ください。
日本酒は難しくてちょっとわからない…という私のような方もどうぞご安心を。
「日本酒呑みくらべ三種」という優しい選択肢がございます。
自分好みのお酒を見つけてくださいな。
お酒も箸も話も止まらず、だんだんいい気分になってきて、ふと感じるのは身体を預ける椅子の心地よさ。
イチオシポイントその3
旭川家具と共に過ごせる贅沢時間
カウンターやテーブルに並ぶ椅子。
そのほとんどが旭川家具「カンディハウス」の椅子で揃えられています。
まるにせきぐちが入る前、この空間はワイン屋さんだったんだとか。
どおりでワインセラーのようなスペースがあって、お洒落な雰囲気なわけです。
当時もカンディハウス の椅子が使われていたとのことで、折角なら、まるにせきぐちとしても揃えようということになったのだそうです。
ただでさえ女性が好きそうなあつらえ。
さらに素晴らしいのが、ちょっと寒いと感じたらひざ掛けを勧めてくれたり、お手洗いがとっても綺麗でアメニティが充実していたり、という店員さんの細やかな心配り。
もう、常連にならざるをえません。
旭川の落ち着く居酒屋
まるにせきぐちがオープンしたのは、2019年の8月。
その半年後には旭川でもコロナが猛威を振るい、居酒屋という業態が事業を継続するのは本当に大変なことだったと思います。
それでも、店員さんやお料理、お酒、雰囲気に惚れ込んで足繁く通うお客さんに支えられながら、宅配サービスやYouTubeなどの新しいことにもどんどん挑戦してきたのだそうです。
きっともう、まるにせきぐちはサンロクに、いや、旭川になくてはならない存在になったのではないでしょうか。
少なくとも私は、数少ないお気に入りの場所がなくなるのは困ります。
地方ですら、堂々と飲みに行くことがなんだか難しくなってしまった今日この頃。
「お店のために飲みに行く」なんて大義名分があってもためらわれるのに、「仕事がひと段落したから、ご褒美にあの空間にみんなで行きたい」という単なる欲求のために居酒屋へ行くことは、非難されてしまうかもしれません。
でも、だからこそ、しっかり対策をして気をつけながら、いつもの少人数で、いつもの暖簾をくぐりにいこうと思います。

明るい声で「いらっしゃいませ~!」と言われるあの空間に行きたいのです。

▼こちらのコラムもおススメ▼
