いきなり個人的な話で恐縮ですが、私（ハヤシ）、今は昔の若かりし頃、長野県飯山市という里山風景広がる心の故郷で、カヤックのガイドをしておりました。

菜の花が満開の初春から始まって、田んぼが黄金色になる初秋のころまで。池や川で早朝から夕暮れまでひたすらにカヤックを漕いで楽しんでいたのです。

そう、楽しかったのです。夏のアクティビティでは不動の一番人気。

子どもからご高齢の方まで、ご案内したお客さんの数は計り知れません。何より、私自身、カヤックが大好きで、飽きることなどありませんでした。

時を経て、生まれ故郷の北海道に里帰り。北の大地でもカヤックを楽しむぜぃ！と勇んでいたのですが…。あれ？カヤック体験ができる場所が…。す、少ない！！

未だに不思議。なぜあんなに楽しいアクティビティが、アクティビティ天国のはずである北海道で展開されていないのか。私の中では七不思議の一つです。

そんなカヤック中毒者の私がようやく北海道で出会うことができ、今では家族ぐるみでお付き合いさせていただいているガイドカンパニーが、今回紹介する「wokkys（ウッキーズ）」です。

今回のコラム「体験したい」は、カヤックに興味が少しでもあったという方には必見、必読、必験（？）の内容でございますす。楽しい、面白いだけでない、とっても素敵なガイドさんをご紹介しますね。

今回ご紹介するカヤックフィールドは「空知川」。

大雪山系、上ホロカメットク山の南斜面に源を発する、石狩川の支流の中では最長の川です。

南富良野町→富良野市→芦別市→赤平市→滝川市→砂川市→新十津川町と、広い広い北海道を東西に横断している大河の総延長は194.5km。

ウッキーズのカヤックツアーは空知川中流の約5kmをのんびりゆっくりと下るアクティビティです。

川幅は広く、景色は雄大、青空は全開。誰もが「北海道だぜぃ！」という気持ちに浸ること間違いなし。

ほぼ水面の高度で進むことがカヤックの特徴の一つ。その視線の低さから「水鳥の目線」と呼ばれているのだとか。車はもちろん、歩いている時とも全く異なる高さから見渡す世界は、あなたに新鮮な驚きと発見をもたらしてくれますよ！

当日のツアー行程や、持ち物、プログラムの内容等は、頁下部で紹介するウッキーズのオフィシャルHPをご覧ください。他の販売サイトでも詳しく紹介されています。

散々カヤックの話をしておきながら、モトクラシーとして紹介したいのは体験そのものよりも、ガイドさんです。前段長過ぎましたね。

ガイドの加藤さんは静岡県出身。アウトドア大好きで冒険大好き。世界中のカヌーイストが憧れるユーコン川を下ったことがある達人です。本人曰く「そこから人生狂いました（笑）」とのこと。

加藤さんのガイディングには、他のガイドさんにはない特長が2つありますので、ちょっと詳しくお伝えしておきます。

加藤さんは最低限のガイディング以外は、お客さんの「感性」を自由にしてくれます。

失礼ながら世の中のガイドさんの多くは話し好きで、話が長い人が多いと感じています（さらに失礼を重ねれば、長い話は大抵つまらないです）。

加藤さんは、お客さんが不思議に感じた時、知りたいことがあった時、お客さんからの質問に応える形でガイディングを進めてくれるのです。そして聞けば必ず丁寧に答えてくれます。

ツアーの冒頭に「なんでも聞いてください」とハッキリ言えるガイドさんは少ないですよ。知識量の裏付けだけでなく、先生のように押しつけがましいガイディングをしないと、加藤さん自身が決めているからだと思います。

「楽しい」を提供するのがガイドの仕事。それは普通。加藤さんは+＠で「学び」を提供してくれます。

なぜ「学び」を提供してくれるのかというと、体験が自然に恩返しするきっかけになって欲しいと加藤さんが願っているからです。

私たちは常に自然から様々な恩恵をいただいています。カヤックで楽しめるのも豊かな森林資源や水資源に恵まれているから。でも、私たちは森や川に「入場料」を支払っている訳ではないですよね。

加藤さんは入場料の代わりとして、私たちが体験を通して、自然に対する知識や知恵を持ち帰ってもらいたいと心から願っています。初めてお会いした時から6年が経ちますが、その願いが全く変わらない人です。人としてとても尊敬しています。 

 加藤さんのガイディングスタイルを一言で表現すれば「優しい」に尽きます。

人に対する優しさだけでなく、自然に対する優しさも感じるのです。

北海道の自然は時に厳しいもの。でもそれ以上に恵みや美しさを私たちに与えてくれます。

カヤックで水の流れに身を任せながら、そんな自然に対する想いを馳せてくれる人が1人でも増えてくれると嬉しいです。

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