· 

第7論 『企画』で最も大切なこと


結論「なぜ(Why)を整理すること」

 

合同会社ココ企画は社名の通り「企画会社」です。企画をすることで対価を得ていますので、企画ができないと存在意義を失ってしまいます。

 

旅行業界には「旅行代理店」が。広告業界には「広告代理店」が存在しますが、「企画代理店」は世の中に存在していません。企画を代わりにやってもらう訳にはいかないのです。もしかしたら存在しているのかもしれませんが、本質的には「企画」を外注してはイカンと考えています。

 

それでは「企画」はどのようにつくっていけば良いのでしょうか?学生時代は勿論、社会人になってからも「企画のつくり方」を学べる機会はなかなかありません。恐らく、正しく知っている人が少ない、若しくは「経験」や「(センス)」に裏付けられるものと認識されているからかもしれません。

 

「企画会議」を頭の中で想像してみてください。今まさに関係者が一堂に集い、新たなプロジェクトが始まろうとしている、一回目の「企画会議」の場面です。初対面の人もいる、少しお堅い会議という設定でお願いします。

 

さて、そんな「企画会議」で貴方に発言の機会が与えられました。貴方はどう口火を切りますか?

 

 

「企画のつくり方」を知らない人は、ココで「アイディア」を発言しようとしてしまいます。「こんなイベントはどうだろう?」「こんなデザインにしたらよいのでは?」「この人と一緒にやりましょう!」などの発言です。

 

このような前向きな発言は、表向きポジティブに評価されます。アイディアを出すことが不得意な人は多いですし、人前でアイディアを発表することは勇気のいる行為だからです。

 

果たして、この進め方で「企画」は上手くいくでしょうか?

 

断言します。上手くいかないことが多いです。この進め方では、決定的に大切な視点が欠落しているからです。

 

企画をつくる際、絶対に見落としてはいけない視点があります。

 

 

なぜ(Why)この企画(プロジェクト)を行うのか?

 

 

ココを整理し、明文化し、関係者と共有すること。最も大切にすべきポイントは、なぜ(Why)を徹底的に詰めることです。何をするか(What)は極論、何だってイイのです。

 

私はいろんな会議の場で「そもそも~」という切り口で話始めることが多いです。「そもそも野郎」は面倒くさい奴なので嫌われる傾向があります。しかし、この「そもそも論」をしっかり整理しておかないと、後々グダグダになることを知っているので、絶対に妥協する訳にはいきません。

 

なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?と5回程繰り返し聴いて、企画(プロジェクト)の目的や目標を、常に関係者全員で確認できるよう心掛けています。企画屋として、なぜ(Why)を整理できる力は、必須のスキルです。

 

人は、何をしているか(What)よりも、なぜしているか(Why)に共感してくれるもの。加えて、なぜ(Why)が整理されると、自然発生的に、何をするべきか(What)のアイディアも生まれてくるようになります。この、Why ⇒ What のセオリーが身に付くと、企画会社の仕事は面白くて仕方なくなりますよ。 

 

私も30代前半まで「企画のつくり方」を正しく認識できていませんでした。今回の「論」は私の持論ではなく、ちょっと調べれば、誰もが知ることができる「一般論」「一般教養」と位置付けていただければ幸いです。 

 

 

【代表社員】

林 和寛(はやし かずひろ)

なぜ生きるのか?なぜ働くのか?古代より哲学者たちも常になぜ(Why)を探求してきました。答えはなくとも、考え続けることは大切だと思うのです。

 

【社員からのレビュー】

若生 木ノ葉(わこう このは)

時には心を鬼にし、人知れず傷つきながらも、決して歩みを止めない弊社代表。成功しているかはさておき、「理想を体現している」には違いないと思います。